月刊子どもの文化・研究子どもの文化
2024年12・1月号
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2024年12・1月号
本特集では、日本の誇る文化であるマンガとアニメを「過去・現在・未来」の視点から多角的に探る。PART1では、マンガとアニメの文化的、技術的進化に迫る論考を収録。中野晴行によるマンガ文化の変遷や、藤本由香里による「紙からデジタル」への移行の本質、後藤隆基が語る『サザエさん』の普遍的な魅力、数土直志の世界アニメーションの動向解説、村木美紀の現代マンガとアニメの概観といった多彩な視点から、マンガとアニメの「今」を描き出す。
PART2では、手塚治虫という日本マンガ・アニメ界の礎を築いた巨匠に焦点を当てる。石子順とのインタビューから、手塚が語る「子ども漫画」の意義を紐解き、さらに手塚が出会った11人の漫画家たちとのエピソードを通じて、漫画というメディアが訴えかける生命への尊重について考察する。
PART3では、全国のアニメ・マンガミュージアムのアンケート結果を基に、現代のマンガ・アニメがどのように受容されているかを探る。座談会では、視聴者や読者が作品をどう捉えているかに迫り、秋葉原のサブカルチャーとしての進化、田舎空間と聖地巡礼という現象、『のんのんびより』を題材にした議論を展開。また、博物館でのマンガ・アニメ展示の取り組みや、全国のアニメ・マンガミュージアムを紹介することで、文化としての広がりを可視化する。
マンガとアニメの歴史、文化、社会的役割を包括的に取り上げた本特集は、読者に新たな視点と知見をもたらす一冊となる。
2024年11月号 (品切れ)
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2024年11月号 (品切れ)
かつて“子どものもの”と考えられていた絵本は、テーマも表現も多様化し、大人の心もとらえています。絵本の力を地域活性化にいかす取り組みをはじめ、大人を対象とした絵本講座や絵本ライブなども盛んです。絵本をとりまく環境は、大きく変わりつつあるようです。こうした変化は、何をもたらし、どこへ向かうのでしょうか。また、絵本の何がここまでの変化をもたらしたのか。「絵本をとりまく環境」について、諸側面から捉える特集です。
2024年10月号
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2024年10月号
大人のための準備期間として「子ども期」があると考えたらどんな生き方を想像するでしょうか。乳幼児期の過ごし方は生涯教育のスタートとして重要であるといわれても、こども自身で幸福を手にすることはできません。「未来」のために子どもたちの「今」の楽しさが奪われないような状況を創造していくことが、私たち大人の役割として求められているのです。この問いの答えさがしにみなさんも参加してください。
2024年9月号
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2024年9月号
人間が自然と向き合うと、「あるがままの多」を扱いかねる、と哲学者は言う。そのため常に一括りにせざるを得ないのだと。「聞く」というのは「読む」とは違う。語り継ぐのは、書き遺すのとは違うのだ。聞き取る力とは、どんな力か?「あるがままの多」に向き合う方法を探る特集です。
2024年8月号
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2024年8月号
主体性とは何か、何を大事にすれば主体性を大事にしたことになるのか。自分で決めた意志や選択だけでなく、その子の感性や感受性も「主体性」と呼べるのではないだろうか。そんな問題意識を持ちながら教育学者たちがあらためて「主体性」に向かい合った特集です。座談会では「野性」と「知性」など主体性をひもとくキーワードと共に、様々な観点から主体性の本当の姿を探っていきます。
2024年7月号
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2024年7月号
子どもたちは本来「もっとこうすればできるようになる、うまくいくかもしれない」と言う未来思考でポジティブに物事を考える生き方をする能力を持っています。乳幼児期にはこうした気持ちがのびやかに育つ保育が重要です。今回は「レジリエンス」をテーマに取り上げ、ニュージーランドで保育者をされていた谷島先生と「テ・ファリキ」にみる「レジリエンス」と比較しながら「レジリエンス」が持つ本来の意味を探ります。
2024年6月号
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2024年6月号
2023年7月、日本国内で大規模な宣伝や試写会をせずに公開された宮崎駿監督のアニメ映画『君たちはどう生きるか』は、これまでの集大成として国際的に評価されている。国内で難解ととらえられた本作は、英語圏では『The Boy and Heron(少年とサギ)』というシンプルなタイトルでヒーローの成長物語として素直に受け止められたのではないか、と捉え方の差も話題になっている。これまでとは違う「戦時下」になった現在、若者たちはこの作品をどう受け止めて、どう生きようというのか、に注目したい。
2024年5月号
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2024年5月号
おもちゃの誕生は文字の発明よりも早い。さまざまな年代やさまざまな場でいつの時代もおもちゃは私たちの生活のなかに存在し続けてきた。おもちゃが単なるモノではなく、大きな力を秘めていること、おもちゃとは、私たちにとって何なのか。おもちゃがもたらすものは何か。その大きな力の一端を垣間見る特集です。
2024年4月号
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2024年4月号
何かを覚えることは、ほぐれていた想像力が、硬直化していくこと、のかも知れない。いや、硬直化していたものをほぐす何かが、自分の中に入ってくる、そんな学びもあるだろう。そんなことを考えながら、学びって何だろうって、若い人たちと語り合ってみました。
新連載 「紙芝居のあしたを拓く」では毎月紙芝居の新しい動きを中心に各地の運動、活動情報、紙芝居史の探索や新しい紙芝居研究などを読者の皆様にお届けします。
2024年3月号
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2024年3月号
年間の特集を振り返り、新たな年度に向けて編集委員が問題をもちよって課題を確認しあった特集です。次年度の年間テーマは「なんだかモヤモヤ」です。このキーワードが意味することは、「ネガティブケーパビリティ」とよばれるいわゆる解決できない問題をそのまま受容する能力をどう獲得していくのかということです。多様性の時代の中で、白か黒かで判断をつけるのは難しく、何でもスマートフォンさえあればどうにかなる利便性のように進化するテクノロジーと比例して失われる力のようなもの、また子どもたちを目の前にすると言葉にできない課題や問題にぶつかることもよくあります。辛抱強く考え続ける力を我々は持てるのか、について考えた特集です。
2024年2月号
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2024年2月号
デジタルネイティブ世代の代表としてワニザメ党のメンバーによってSNSでウワサもあっという間に広がる時代に、どんな困難や危険が待ち構えているのか、ネット時代の関係性の構築について論じた特集です。
2024年1月号
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2024年1月号
「子どもを守る」ということを考えたとき、「安全」という視点での子育てに息苦しさを感じていませんか。子どもの最善の利益のために本当に必要なものは何か、子どもが育つために必要な環境とは何か、保育者と小児科医・看護師との対話から「子どもを守る」ことを考えた特集です。