紙芝居三賞:五山賞
五山賞は1962年に高橋五山の紙芝居の業績を顕影して設けられ、一年間に出版された紙芝居の中から最も優秀な作品に授与されます。(創作部門)
- 賞名
- 第55回五山賞 奨励賞
- 年度
- 2016年度
- 作品タイトル
- 『おひるねですよ』
- 脚本家
- 内田麟太郎
- 画家
- 市居みか
- 受賞理由
日中の眠気を誘うけだるさを明るい黄色を基調としたパステル調の色彩で表現し、デフォルメしたユーモラスなキャラクターの造形と、それぞれのいびきをキャラクターごとに様々に形象化したところがこれまでにないユニークさを持つと高い評価を得た。奨励賞にとどまったのは、楽しい響きのオノマトペの合唱に引き込まれそうになったころ、目を覚ます寝言に『朝だ!』という人語が使われた点に、いびきのオノマトペで高まった新しい表現への期待感を逸せられた思いを審査員が感じたことによる。このコンビがもたらした子どもの身近な生活に取材したテーマ展開と楽しい絵画表現は、ともすればルーティーン化しがちな紙芝居表現に新しい試みを持ち込んだと言える。