紙芝居三賞:五山賞
五山賞は1962年に高橋五山の紙芝居の業績を顕影して設けられ、一年間に出版された紙芝居の中から最も優秀な作品に授与されます。(創作部門)
- 賞名
- 第14回五山賞
- 年度
- 1975年度
- 作品タイトル
- 『うまいものやま』
- 脚本家
- 佐々木悦
- 画家
- 箕田源二郎
- 受賞理由
作者は山形の人で民話の会や紙芝居の会で活躍していると聞くが、紙芝居としての構成力がしっかりしており、特に主人公の紹介を手早くすませ、父親と山であたふたするこっけいの場面を多くし、最後に本当に美味い飯にありつく場面を短くキリッとしめたのは序破急をよく心得た書き方で、第一目的テーマがはっきり打ち出されている。民話らしい言葉の表現も面白い。実演を相当やった賜物だろう。画もしっかり主人公と両親の性格をかきわけ、人物と風景の整理と調和、土俗性を覚える落ち着いたトーンなどよく研究した申し分のない出来である。