その他出版物
叢書 文化の伝承と創造
モノノケに聴く―妖怪と戦争と子どもたちー
妖怪やモノノケは「見えるもの」より「聴かれるもの」ととらえた本著は、オバケやモノノケは何を指すのか、「妖怪文化」の意味するものは何かー。人の心や社会の変容を映す存在として、「妖怪文化論」の基調を事例を追って考察し、さらに国家が革命や戦争に向かう幻想と文化があるべき「芯」を探っていく、「妖怪文化論」の渾身の一冊。
- 著者
- 堀田 穣
- 定価
- 定価 2,000円+税
- 発行年月日
- 2025年10月15日
- 編集
- 子どもの文化研究所
- 発行
- 子どもの文化研究所
- 判型
- A5判 200頁
目次
はじめに
第1章 子どもたちの妖怪文化
1.オバケ?モノノケ??妖怪変化入門
2.『学校の怪談』にみる モノノケ・フィールドノート(妖怪野帳)
第2章 モノノケ・ツアー
1.去る者は追わずー猿を追いかけて-
2.金沢と魔所
3.映像に描かれた百鬼夜行ー『ぽんぽこ』の妖怪表彰ー
4.地域に生きる狸譚ー四国遍路とその周縁ー
5.狸研究の射程ー中村禎里と学問的アプローチ
第3章 戦争と見えないものたち
1.ドン・ジュアン小説としての『青空』試論ー戦争・死・革命をさぐるー
2.『共同幻想論』を読むー国家が見せる死の幻想ー
3.オペラ『ドン・ジョバンニ』に見る時代へのアンチテーゼ
4.今が戦争前なのか